普通の自転車でも電動アシスト自転車でもない、フリーパワー搭載の自転車をご存知でしょうか。
メディアに取り上げられたこともあるフリーパワーは、電動自転車のように坂道でもスイスイ走れる、画期的な自転車として話題になりました。
しかし、画期的と言っても実際の乗り心地や評判も気になりますよね。
ネット上では電動アシスト自転車には程遠く、全く無意味という酷評から坂道が走りやすくなったという好評までみられました。
どうしてここまで評判に差が出てしまうのでしょうか。
ポイントは「電動自転車とは全く違うもの」と理解した上で、「試乗して購入したか」にありました。
今回はフリーパワー搭載自転車について、実際に購入した方の評判や購入できる販売店、値段について調べてみました。
フリーパワー搭載自転車の評判は?
フリーパワーとは、自転車のギアパーツ(ペダルに繋がる部分)の内部にシリコーンを搭載して、電池なしで漕ぐ力をアシストできるようにした商品のことを言います。
つまり、フリーパワーとはアシストギアパーツのことであり、自転車のことではありません。
ペダルを踏み込むことで内部のシリコーンが圧縮され、その反発力がこぐ力に変換されるため、普通の自転車よりも軽い力で漕ぐことができると言われています。
電動アシスト自転車は軽い力で急な坂道もスイスイと進んでいくことができますが、自転車自体の重量があります。
また充電も必要なため、充電をし忘れた場合は残りの充電量を気にして行き先を決めなくてはならないことも。
その点、フリーパワーは充電が必要ないですし、重量も普通の自転車とほとんど変わりません。
一番の違いは値段です。電動アシスト自転車は安くとも10万円近くしますが、フリーパワー自転車ならその半分の値段で購入できます。
もし電動アシスト自転車と同じように坂道でもスイスイ登れるのなら、買わない手はないですよね。
フリーパワーに試乗した人、購入した人からの評判はどのようになっているのか、調べてみました。
ペダルを踏み込んだ時のグニャっとした感覚が気になる。
坂道は少し楽になるが、電動自転車には全く及ばない。
ママチャリに乗る人向けで、スポーツバイクには向かない。
平坦な道でのこぎ出しとギアが普通の自転車より軽くなった。
勢いよく乗る人ではなく、ゆっくりと長距離を走る人向け。
期待しすぎて、思ったほどの感動はなかった。
緩やかな坂はペダリングが楽になったが、急斜面は全く効果がなかった。
実際に試乗した方、購入した方からも好評から酷評まで様々な意見がみられますね。
ペダルを踏み込んだ時にシリコーンが潰れるため、グニャっとした感覚と、ワンテンポ遅れて進み出す感覚はみなさんに共通するようです。
モーターの力でペダリングをアシストする電動自転車とは違い、フリーパワーの自転車はあくまでも自力でこぐ必要があります。
そのため、フリーパワーの自転車は急な坂道にはほとんど効果がないという評判が多数でした。
お住いの地域によっては、坂道が多い地域もあるかと思います。
そういった場所ではフリーパワーより電動自転車の方が適していると言えそうです。
ですが、内部のシリコーンが衝撃を吸収して膝や足首の負担を減らし、筋肉痛になりにくくする効果はあります。
高齢の方や子ども、また買い物をして長距離を移動する方にはフリーパワーの自転車の方が乗りやすくなるようです。
機能や評判から、走りやすさは「電動自転車>フリーパワー自転車>自転車」という順番のようです。
フリーパワー搭載自転車の販売店は?通販で買える?
フリーパワーは通信販売をしていないため、店頭での購入しかできません。
フリーパワーの購入方法は以下の2パターンがあります。
①フリーパワーを搭載したオリジナル自転車を販売店で購入する
②持ち込みの自転車(使用中のものでも可)にフリーパワーを取り付けてもらう
フリーパワーの取り付け作業は専門の整備士しか行えないため、フリーパワーのパーツも搭載自転車も限られた販売店にしか卸されていません。
主な販売店は製造元であるサイクルオリンピックとフリーパワーショップです。
この二つは首都圏に集中していますが、地方ではホームセンターやカインズ、ダイワサイクル、イオンなどの一部店舗で取り扱っています。
販売当初は取扱店が少なく、なかなか試乗・購入がしにくかったようですが、現在は取扱店が増えて以前より購入しやすくなっているようです。
お住いの近くの取扱店はフリーパワー公式ホームページから確認できます。
店頭で購入する際は、必ず試乗してみてください。
試乗はフリーパワー自転車がどのような走り心地かを知るためでもありますが、内蔵されたシリコーンが3種類のうち、どれが自分に合うのかを知るためでもありあます。
シリコーンは、ソフト・ミディアム・ハードと3種類ありますが、単純に男性はハード、女性はミディアムといった選び方ができないのが特徴です。
それぞれの体格、筋肉量、ペダリングのクセ、自転車を主に使用する場所など、様々な条件によって変わってきます。
フリーパワー搭載自転車の値段は?メンテナンス時期は?
フリーパワーを購入する方法は先ほども述べましたが、①フリーパワーの搭載自転車を買う②自転車にフリーパワーを取り付けてもらうの2パターンがあります。
気になる値段もそれぞれ調べてみました。さっそく見ていきましょう。
フリーパワー搭載自転車の値段は?
フリーパワーの搭載自転車6種類あります。
- Veronique lundi(ヴェロニク ランディ)
- Veronique(ヴェロニク)
- calad(サラダ)
- DIVIDE(ディバイド)
- amitie(アミティ)
- Root One(ルートワン)シリーズ
Veronique lundi(ヴェロニク ランディ)はRoot Oneと同じDNAを持った理想のママチャリで、価格が65,800円(税込)です。
Veronique(ヴェロニク)クロスバイクなので、サイクリング好きの方におすすめです。
calad(サラダ)は見た目は可愛らしいママチャリといった感じで、お買い物やお出かけにも乗りやすいスタイルをしています。
DIVIDE(ディバイド)はスポーティーな見た目で、通勤や通学に適したスタイルをしています。
amitie(アミティ)は愛着の湧くようなスタイリッシュな見た目で、ママチャリタイプに抵抗がある女性の方でも乗りたくなるようなスタイルです。
こちらの4種類の値段は59,800円(税込)と同じで、それぞれ別のカラー展開をしています。
Root One(ルートワン)シリーズはギアチェンジ不要のオートマチックギアチェンジや独自のフレーム設計が特徴で、値段は79,800円~253,000円(税込)です。
フリーパワーを取り付けてもらう場合の値段は?
フリーパワーを取り付ける自転車は、新品でもすでに使っているものでも取り付け可能です。
ただし、自転車によっては取り付けができないタイプもあるため、取扱店での確認は必須です。
ギアは4種類あるので、その中からシリーコーンと合わせて選びます。
フリーパワーが10,450~13,200円(税込)で、それに加えて工賃と自転車代(新品の場合)が必要な金額になると考えておきましょう。
メンテナンスや交換の時期は?
フリーパワーの耐久性は毎日8km乗って3年が目安だそうです。
内部に含まれるシリコーンが消耗品のため、半年から1年を目安にメンテナンスや交換をしたほうが長く使うことができます。
シリコーンの交換に費用がかかるため、取扱店で予約の電話をするときに費用の確認をすることをおすすめします。
まとめ
- フリーパワーとはシリコーンを内蔵した自転車のギアのこと
- フリーパワー搭載自転車の特徴は①漕ぎ出しが軽い②ひざや足首に優しい③坂道や長距離に強い④スピードを持続させる⑤筋肉痛になりにくい
- フリーパワー搭載自転車を購入した人の評判から、電動アシスト自転車と同じ乗り心地と思って購入するのは注意した方が良い
- フリーパワー搭載自転車を購入した人の評判から、こぎ出しの軽さや緩やかな坂での乗り心地は普通の自転車よりは良い
- フリーパワーの取扱店はサイクルオリンピックとフリーパワーショップで通販では買えない
- フリーパワーの取扱店は地方ではホームセンターやカインズ、ダイワサイクル、イオンなどの一部店舗
- フリーパワーは搭載自転車を購入するか、ギアを取り付けてもらうことで購入できる
- フリーパワー搭載自転車は税込み49,800円~、ギアの取り付けは税込み10,450円~と工賃で購入が可能
- フリーパワーで失敗しないためには、試乗してから購入することが大切
フリーパワー搭載自転車の評判について調べてみましたがいかがでしたでしょうか。
「電動自転車のようなアシスト」といってしまうと語弊があり、勘違いをしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
あくまでも「自転車をこぐ力をアシストしてくれる」部品と思って乗ると、よりフリーパワーの良さが実感できそうですね。
フリーパワーはどのような道で、どのように乗るかによっても相性が変わってきます。
坂が多いのか、信号が多くよく一時停止するのか。
割とスピードを出すタイプなのか、ゆっくりと長距離を乗るタイプなのか。
私もフリーパワーを自分の自転車につけて走ってみたくなりました!
お近くに販売店がある方は、ぜひ試乗しに行ってみてください。
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